医療法人 福歯会

ブログ

2012-07-20 11:08

歯周病は妊娠成功率に悪影響?


妊娠を望む女性は、歯ブラシやデンタルフロスで歯の掃除を行い、歯周病予防に積極的に取り組む必要がありそうだ。2011年7月、スウェーデンで開催された欧州ヒト生殖学会の会議で、歯周病が、妊娠の成功率に悪影響を及ぼすとする研究結果が発表された。
西オーストラリア大学の研究チームは、西オーストラリア州でアジア系を中心とした妊婦3416人を対象に医学的調査を実施。その結果、妊娠までの期間は、健康な歯ぐきを持つ妊婦では平均5カ月だったのに対し、歯周病の妊婦では平均7カ月を要していたという。歯周病は妊娠を2カ月遅らせる可能性が示されたことになるが、この数字は肥満女性の場合とほぼ同じだ。妊娠が遅れる原因としては、口腔内細菌が引き起こす口腔内の炎症が、生殖系の組織に派及効果をもたらすことにあらたると考えている。
数年前には、歯周病の治療は胎児に影響はないという妊婦にとっての朗報が発表されている(米国国立研究所)とはいえ、万全の予防で歯周病治療を免れることに越したことはない。