かつて歯の治療を受ける子どもの口はすぐに唾液でいっぱいになりましたが、最近は口の中に唾液が溜まらない子どもが増えているそうです。研究者グループによると軟らかいたべものが増えたことで幼少期に必要な「噛む訓練」ができていないことが原因では?と指摘します。唾液が最もでるのは食事中で普段の約10倍に。噛まない食事でピーク量が減ると、食事以外の場面で唾液が出にくいのも当然です。唾液が少ないと歯の治療はしやすいけれどこれは決して喜べることではありません。唾液には多くの働きがありますが、覚えておきたいのが歯を強くすること。食事をすると歯の表面についた歯垢が酸をつくり酸に弱いエナメル質はわずかですが溶けだします。唾液の少ない口は脱灰の時間が長くなるので酸への抵抗力が弱くなりむし歯になり、むし歯になりやすい状態になってしまうのです。