医療法人 福歯会

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2013-01-18 10:42

唾液分泌量の低下?


最近は子ども達の唾液が減少しているように感じています。かつては、治療中少し口を開けているだけで唾液があふれ出したのでその状態で治療するのは大変でした。十分な防湿ができない中での乳歯冠の装着は、まるでヌルヌルの金魚を指でつかむようなもので子供が泣いている状態で落としたりしたら気道に入り医療事故につながります。だから唾液は、治療を行う上で邪魔なものの一つでした。
しかし最近は唾液があふれ出すような子供がめっきり減り治療もスムーズになりましたがこれが正しいとは思えません。唾液が減少しているとしたらどのような理由なのか?
まず軟らかい食べ物が増えると咀嚼量が減り唾液が減少します。また水やお茶で食物の流し込み食べをしている子供が目につきますが、水分で流し込めば体は唾液を出す必要がありません。
ストレス社会のため、常時交感神経が優位になり唾液量が減少することも考えられます。かつては出産祝いによだれかけを贈ると喜ばれたそうですが最近はそんなことも聞きません。
むしろいつまでもよだれが多いことから軽度の発達の遅れが発見されるケースもあります。
「口は食べ物が入る最初の場所だから、食べ物が変われば最初に変わるのは口である。」と思っています。唾液の分泌量にも同じことがいえるのではないでしょうか。