⑧防護エプロンってどんなもの?
(Ⅰ)防護エプロンとは
防護エプロンとは、エックス線撮影時に着る鉛入りエプロンのことです。何故、防護エプロンを着るかというと不必要な散乱線を浴びないようにするためです。
散乱線とは、エックス線管から出たエックス線が身体に当たり、そこから二次的に発生したエックス線のことです。
(Ⅱ)パノラマエックス線撮影時の防護エプロン
パノラマエックス線撮影時に防護エプロンを着用させたために、撮影中に装置が肩に当たり患者さんが動いてしまったり、フィルムの動きが悪くなり画像が引き伸ばされてしまったり、防護を意識するあまり、防護エプロンで襟足の方まで必要以上におおってしまうと必要な一時線までカットしてしまい、本来前歯が写しだされる所に防護エプロンが写ってしまうという失敗もあります。
このように防護エプロンを着用させることで弊害が出る場合があるため、英国などでは防護エプロンをしない方が良い。と謳っているくらいです。(その時の散乱線による被ばくは無視できる程度少ないものです)。防護エプロンは、あくまでも散乱線を浴びないようにするもので、一時線をカットするものではありません。