<歯の寿命は人の寿命に追いつけない!?>
人には、上下合わせて(親不知を除き)28本の歯がある。厚生労働省が行った平成23年歯科疾患実態調査の結果を見ると、40~44歳では27.8本とほぼすべての歯がそろっているが、年齢が上がるほど失う歯の数が増えていき、80~84歳12.2本、85歳以上になると8.4本と、残存歯はついにひとケタになってしまう。歳を取れば歯が抜けるのは当たり前なのだから仕方がない。日本人が歯を失う最も大きな原因は虫歯と歯周病で、どちらも細菌による感染症である。年齢を重ねれば免疫力が低下し、唾液の分泌量も減って口中に細菌が繁殖しやすくなり、歯周病などに罹患するリスクが高まってしまうことは事実だ。しかし、日常の歯磨きなどきちんとしたセルフケアと、定期的な歯科検診でプロのケアを受けることにより、生涯多くの歯を残すことは十分可能なのである。