実は口の中は、人間の体の中で最も細菌が多い場所です。細菌が歯茎にたくさん集まっている毛細血管を通して、血液によって体中に運ばれていき、さまざまな病気を発症させる。まさに高齢者の命を奪ったり、胎児にさえダメージを与える「本当に怖い」病気であることを認識しましょう。
①糖尿病との深い関わり
生活習慣病の中で、特に糖尿病は歯周病との相関関係が強いです。糖尿病になると免疫機能が低下するので、歯周病菌の繁殖を抑制することができにくくなる。口腔内の糖の量も増えて歯周病菌がの栄養源となり、さらに唾液の分泌が減少するので、歯の繁殖を抑制しきれなくなるため、歯周病が進行しやすくなってしまいます。歯周病が進行すると、炎症により(腫瘍壊死因子)という物質が出現し、それが血液中に入ると血糖値を下げるインスリンをつくりにくくし、その結果血糖値が上昇して糖尿病のコントロールを困難にします。インスリンの産生が阻害されると、体はより多くのインスリンを生産しようとして、高血糖となり糖尿病のさらなる悪化を招いてしまう。