医療法人 福歯会

ブログ

2015-08-01 12:25

咬み合せについて


第二大臼歯がの未萌出、異常萌出は咬み合せの悪さも影響しているか。
 一般的に、第二大臼歯(12歳臼歯)は10~12歳で萌出すると言われているが、近年、18~19歳の年齢層においてさえも、第二大臼歯の未萌出や半萌出が報告されている。しかしその理由については明らかにされていなかった。そんな中、岡山大学大学院医歯薬学総合研究科予防歯科学分野の森田学教授、大学院生の大森智栄らの研究グループは、同大保健管理センターの岩崎良章准教授と共同で行った横断研究で、第二大臼歯の生え方に異常がある人は咬みあわせの異常が多いことを発表した。
 研究の対象者は18,19歳の大学生2205人。通常、大学生となる年齢では上下左右に計4本の第二大臼歯が1本以上未萌出の者が240人もいた。
 この結果について研究グループは、生える方向への障害や生えるためのメカニズムの欠損が挙げられるとしている。咬みあわせに異常があることで、第二大臼歯の前後に十分なスペースがなく、生える方向への障害が生じたのではないかということだ。
 また、横断研究のため因果関係があるとは言えないとした上で、「咬み合せを正常にすることで、適正な時期・場所に歯が生えるようになるかもしれない。また、第二大臼歯の生え方が悪いと、第一大臼歯の歯周病に影響を与えてしまう可能性も見出しているので、第二大臼歯が正常に生えることは歯の疾病予防にもつながる」と森田教授は述べている。