医療法人 福歯会

ブログ

2015-10-15 16:58

人生を豊かにする「噛み合せ」の話


あごや歯に悪い習慣は日々の生活の中にこんなにたくさん!?

 当初は、歯並びやあごの骨格を調整する治療が中心だった丸茂先生ですが、さまざまな症状の患者さんと接するうち、「口に対処するだけでは、根本的な治療にならない」と思い至ったそうです。
 顎関節症を引きおこす原因は、筋肉のバランスの悪さ、骨格のずれ、ストレスなど、どれも生活習慣と切り離して、改善するのは難しい問題。そこで、先生が取り組んだのが、膨大な問診によって、顎関節症につながる生活の中の要因を発見し、ひとつひとつ改善していく生活習慣指導です。
例えば今、先生が気になるのは、スマホを多く使う若者の多さ。うつむき姿勢のまま、1日の大半を過ごせば、やがて首や背骨に影響が出るのは確実だそうです。本来必要な首のカーブ以上に歪みがある人、首のカーブが失われたストレートネックの人、背骨が通常とは逆向きのS字に湾曲している人も多いとか。「こうなると、あごが圧迫されて口も動きにくいはず。10代前半からこの生活を続けたら、あごの骨格も発達せず、普通の咀嚼ができるか心配」とのこと。
 このように、私たちの毎日の生活には、このままでは筋肉や骨に影響しかねない行動や習慣が、思いのほかたくさんあります。
 例を挙げると、ハイヒールを履く、足を組む、横座りをする、寝転んでテレビを見る、…など、誰しも覚えのあることがずらり。どれも首や背中、腰などに負担を与え、長年積み重ねると危険信号。全身の筋肉を低下させる運動不足、不調を招く睡眠の乱れ、今の姿勢の傾向を作った過去の運動、経験も、要チェック項目です。
 生活習慣の他、あごの不調に関わりやすいのが過去にかかった治療。整形外科での牽引や整体治療など、その時の体調によって、あごの歪みや痛みが、後に残ることも。スポーツジムのトレーニングなども、ムキになって頑張りすぎないように注意しましょう。