<おいしく食事をするために>
お口から食べることは、嚙むことによって唾液の分泌を促し、お口の中の衛生を保つなど、さまざまなメリットがあります。
お口のお手入れをしていても、口腔粘膜炎ができて食事がとりづらくなってしまったり、食べ物が刺激となりお口の中の粘膜を傷つけてしまったりすることがあります。また、治療の副作用によって唾液分泌量の低下、味覚の変化、食欲不振などの病状が現れて食事の量は少なくなりがちです。ここではお口にやさしく食べやすい食事をご紹介します。
●刺激の強いものは避けましょう
・酸味の強いもの、香辛料が効いたものはなるべく避けましょう。
・塩味が濃いとお口の粘膜への刺激になるので、薄味を心がけましょう。
・熱いものは刺激になるので、常温程度に冷ましてから食べましょう。
・炭酸飲料、アルコールは控えましょう。
●水分が多くやわらかい食事に
かたいもの、パサパサしたものは飲み込みにくく、お口の中の粘膜を傷つけてしまうことがあります。
●食材は食べやすいかたちで
食材をつぶしたり、ミキサーにかけたりして、食べやすいかたちにしましょう。
●食事にとろみをつける
とろみがあると、口当たりも良く、飲み込みやすくなります。
●ストローや容器を利用する
液状のものはストローを使うと、お口の中に広がるのを防げます。とろみのあるもの(スープなど)は先がチューブ状のボトル容器に入れ替えて、チューブを吸いながら食べる方法もあります。
*味覚障害があるときの食事*
・治療によって、味を感じにくくなるなどの病状が出ることがあります。味覚の変化に合わせて味をつけ変え、食べやすくしましょう。
・亜鉛が多く含まれている食品をとることで、味覚障害が緩和されることもあると言われています。亜鉛を多く含む食品には、牡蠣、牛肉(赤身)、うなぎなどがあります。
※十分に食事をとることができないときは、栄養補助食品などについて医師や管理栄養士に相談しましょう。