医療法人 福歯会

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生活習慣病


はっきりとした自覚症状がないため、治療が遅れて病状が進行してしまう病気のことを 「サイレントディージーズ(沈黙の病気」と呼んでいます。歯周病もその一つです。
したがって、自覚症状があまりないまま歯周病が悪化し、気づいた時には深刻な状態になっていることが多いです。 歯周病は、歯周病菌による感染症ですが、歯周病菌が口の中にいても、すべての人が歯周病になるわけではありません。
高血圧や糖尿病などの生活習慣病と同じように、その人の免疫力や生活習慣などが複雑にからんでいると考えられています。
ですから、その人の生活習慣によって歯周病にかかりやすくなったり、治療しても治りにくくなったりすることがあります。
2012-08-17 11:33:29

歯周病と全身疾患


歯周病が怖いのは、進行すると毒素や炎症に関係する物質が生み出され、歯周組織が悪化するだけでなく、血液中に入っていろいろな病気に悪影響を及ぼすからです。 健康診断で判定されるメタボリックシンドロームという言葉もすっかりおなじみになりました。 一定以上の腹囲サイズに加え、高血糖、高血圧、脂質異常症(高脂血症)のうち、2つが該当するとメタボリックシンドロームと判定されます。
歯周病は、この判定に取り上げられている高血糖や高血圧のような生活習慣病の発症のメカニズムに影響を与えたり、相互に影響し合ったりすることが明らかになってきました。
また、早産や低体重出産、高齢者の肺炎などにも影響することがわかってきました。
ですから、歯周病は全身の健康状態との関わりでとらえる必要があるのです。
2012-08-17 11:31:17

心臓に不安あるかた、血圧が高い方


心臓病は死因の第2位を占めています。
心臓を取り巻く冠動脈が硬化して血液の流れが悪くなって引き起こされる狭心症や、血栓(血のかたまり)ができて血液が流れなくなって発症する心筋梗塞は、虚血性心疾患と呼ばれ、命にかかわる病気として知られています。
また、動脈硬化は脳血管疾患の原因にもなります。 動脈硬化は、危険因子が複雑にからみ合って進行します。高血圧・糖尿病・脂質異常症(高脂血症)・喫煙はきわめて重要な危険因子といわれていますが、これらの因子が重なると、虚血性心疾患になる危険度も相乗的に高くなってきます。 たとえば、アメリカのフラミンガム心臓研究では、脂質異常症で4倍、高血圧で3倍、喫煙で2倍に危険度が増しますが、高血圧・脂質異常症・喫煙が重なると16倍にも危険度が跳ね上がるとされています。 さらに最近では、歯周病も大きな危険因子であることがわかってきました。
一つは、歯周病菌の毒素を防ぐために生み出される炎症に関係する物質が血液中に入り、血管壁に作用して動脈硬化を促進する危険。
もう一つは、歯周病菌の中に血小板を集める働きを持つ菌がいて、それが血栓をつくる危険です。
ですから、生活習慣の改善によって歯周病や動脈硬化の予防に努めれば、心臓血管疾患の危険度を下げることができます。
2012-08-17 11:29:24

高血圧の方へ


歯周病と糖尿病は互いに悪い影響を与え合うことがわかっています。 健康な身体では、血液中のブドウ糖が多くなると膵臓(すいぞう)がインスリンを分泌します。 インスリンは血糖値を一定に保つ働きをしますが、糖尿病になると炎症に関係する物質が増えインスリンの働きを弱めます。 歯周病も進行すると、やはり炎症に関係する物質が増え、毒素も生み出されます。 これらの物質が血液中に入ると、インスリンの働きをますます弱め糖尿病の症状はさらに悪化します。 一方、糖尿病によって血糖値が高くなると、抵抗力が低下し口の中の歯周病菌が増殖しやすくなります。 また、糖療病によって生み出された炎症に関係する物質は、歯周病にも影響し進行を速めます。 このように歯周病と糖尿病は深い関係にあり、そのままの状態にしておくと、血糖値の上昇、歯周組織の破壊の進行、歯周病菌のさらなる増殖、糖尿病のさらなる悪化という悪循環に陥る可能性があります。 この悪循環を断ち切るため、歯周病を治療して口の中の状態を改善すると、インスリンの働きを弱める物質が減り、糖尿病の症状も改善されることがわかってきました。
2012-08-17 11:25:59

タバコの作用


タバコの煙には数千もの化学物質が含まれ、有害な物質が200~300もあるといわれています。 喫煙を続ける人は、歯周病にかかりやすい、悪化しやすい、治療しても治りにくいということがわかっています。
その理由は、 ・タールが付着すると歯垢(プラーク)や歯石がつきやすい ・唾液が減り口の中が乾燥して再石炭化が行われにくい、 ・ニコチンが血管を収縮され酸素や栄養分の供給が不十分 ・ニコチンが免疫細胞の動きを抑え抵抗力も落ちてくる ・喫煙によってビタミンCが消費され手術後も治りにくい などが上げられます。
非喫煙者の歯周と比べ、喫煙者の歯肉の老化は10~20年も進んでいるといわれています。 禁煙すれば歯周病にかかりにくくなり、手術後の経過も非喫煙者とほとんど差がなくなってくることがわかっています。
2012-08-17 11:24:25

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