妊娠中の方へ
歯周病にかかっている妊婦は、早産(37週未満)や低体重児(2500g以下)を 出産する確率が高くなるという報告があります。
妊娠中は、悪阻(つわり)などの影響もあり、口の中の衛生状態が悪くなりがちです。 これに加え、女性ホルモンの血中濃度が高くなります。
歯周病菌の中には、女性ホルモンを利用して増える菌がいるため、 歯周炎を引き起こしやすく、しかも進行も早くなります。 これを妊娠性歯肉炎といいます。 歯周病が悪化すると、炎症を引き起こす物質が生み出され、歯周組織が破壊されます。
さらに、この炎症を引き起こす物質の血中濃度が高くなると、胎盤を刺激します。 すると、妊婦の身体は出産の準備が整ったものと判断してしまいます。
そして、陣痛や子宮の収縮が起こり、早産を引き起こす可能性があります。 最近の調査では、歯周病の妊婦は約5倍も早産のリスクが高いことが明らかになっています。
ですから、妊娠中は特に口の中を清潔に保つように心がけ、歯周病を未然に防ぎ、もしもかかっていたら軽いうちにしっかり治療して下さい。
2012-08-16 18:57:09
高齢者の方へ
歯周病と肺炎 肺炎は、死因の第4位を占める病気です
肺炎は、様々な病原菌の感染によって肺が炎症を起こす病気です。 体力が落ちているときや高齢になり免疫力が弱くなってくると、肺炎にかかりやすくなります。 肺炎は、肺に入った病原菌や、病原菌に感染した環境などによって呼び方が異なり、歯周病と深い関係があるのが誤嚥性肺炎(ごえんせいはいえん)です。 誤嚥とは、誤って食べ物を飲み込むことをいいます。 本来食べ物は、口から食道を経て胃へ送られますが、誤って気道から肺へ食べ物が送り込まれることがあります。
その食べ物に歯周病菌などが着いていると、その菌が原因となって肺炎を起こすことがあります。 これが誤嚥性肺炎です。 特に寝たきりのお年寄りに多くみられるのが誤嚥性肺炎ですが、口の中が細菌の少ない綺麗な状態であればリスクを減らせます。 家族や歯科医師・歯科衛生士などの協力で、口の中をいつも清潔に保ってください。
2012-08-16 18:55:17
高齢者の方へ
歯周病と骨粗しょう症 骨粗しょう症は、骨の形成と吸収のバランスが崩れて骨量が減り、骨の密度が低下する病気です。
骨粗しょう症骨粗しょう症は圧倒的に女性に多く、女性ホルモンのエストロゲンが急激に減少する閉経期以降に患者が増えます。 骨粗しょう症になると骨折しやすくなりますが、骨折は脳卒中とともに寝たきり状態になる2大要因といわれています。
歯周病と骨粗しょう症は関係がないように思われますが、全身の骨密度が低下するのと同じように、歯を支える歯槽骨(しそうこつ)にも影響があることがわかってきました。
また、骨を丈夫にするカルシウムの摂取量が少ないと、歯周病になりやすく、しかも悪化させる要因になるといわれています。
特に閉経期以降は、口の中を清潔に保って歯周病を防ぐようにするとともにカルシウムも積極的にとるようにしてください。
2012-08-16 18:53:21
セルフケア・プロフェッショナルケア
歯周病が発症し進行するのは、口の中、全身の状態、環境など、いろいろな要因があり、これらが複雑にからみ合っています。 歯周病の予防には、歯間ブラシやデンタルフロスを用いた毎日のセルフケアが基本です。 しかし、どうしてもみがき残しができるので定期的に歯科受診をして、プロフェッショナルケアを受けてください。 受診のときに大切なのは、口の中の状態だけでなく、全身の健康状態や飲んでいる薬なども含め、できるだけ正確に歯科医師に伝えるようにします。 特に糖尿病や心臓に不安がある方は、外科的な処置を行わずに抗生物質などの服用で経過をみることもありますから、きちんと伝えてください。 また、歯周病は生活習慣病の一つなので、メタボ対策と同じように、食生活の改善、禁煙、十分な睡眠、ストレス軽減、適度な運動など、積極的に生活習慣を見直して、歯周病にかかりにくい身体、悪化させない身体づくりに取り組んでください。
2012-08-16 18:52:02
朝ご飯を食べよう
「食事は主食・主菜・副菜をバランスよく」というルールは知っていても、3食きっちり理想的な食事を用意するのは大変なこと。
そこで、まずはチャレンジしてみてほしいのが朝ごはんの工夫です。 食事のバランスを頭に入れつつ、子供と一緒に楽しく作れるメニューに変えてみましょう。
例えば、タンパク質やビタミンもしっかり摂れる食パンロール。 どんな具がいいか相談しながら前日の夜に手作りすれば、朝起きるのがきっと楽しみになります。
また、正しくお腹が空く血糖値のリズムをつくることも大切です。 1日元気に過ごせる食事の秘訣を知り、無理なく意識を変えていきましょう。
2012-08-16 18:50:46